いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
今回も免疫学の権威『安保徹博士』の講演会で学んだ内容を皆さんにシェアします。
さて、人間の免疫は次の3つのシステムから成り立っていることは前回ご紹介しました。
②自律神経システム
③代謝エネルギーシステム
今回は①白血球システムについて掘り下げていきましょう。
人間の血液は、赤血球・血小板・白血球の3つの成分から構成されています。
赤血球は酸素を運び、血小板は出血時の血液を固める働きがあり、白血球は免疫に大きく関わっています。
白血球は3つの成分から構成されています。
A:マクロファージ 5%
白血球の基本。顆粒球、リンパ球の進化前の細胞。
B:顆粒球60%
ブドウ球菌など比較的大きな細菌や異物を丸呑みして処理する。
C:リンパ球 35%
顆粒球が処理できないウィルスや異種タンパク質などの小さな異物を処理する。
自律神経システムのバランスが崩れると白血球のバランスも崩れ、生命活動を左右します。だから『生き様を変えましょう』というのが前回の内容でした。
B:顆粒球について掘り下げてみましょう。
怪我をした時に傷口から白っぽい膿がでますが、
それは顆粒球が細菌を倒し仕事をした証拠です。
ちなみに顆粒球の働きに免疫は成立しません。
抗体ができるわけではないので、
同じ細菌でも感染すればまた病気になります。
この顆粒球と細菌の戦いのプロセスでは
化膿性炎症が起きその後に治癒へと向かいます。
重要なので繰り返します。
人間の体は組織が壊れた時、必ず炎症を起こし
修復するというプロセスがあります。
例えば、しもやけ・捻挫・大腸炎・頭痛・生理痛・腰痛、リウマチなど
病気が治る過程では熱を持って痛くなりますが、
それは治るために必要なステップです。
ここではプロスタグラというホルモンが関係しています。
このホルモンは血流を増やす、熱を作る、痛みを作るという作用を持っています。
頭痛・生理痛・腰痛に効くとされる消炎鎮痛剤は、
このプロスタグラの産生を阻害するように作られた薬です。
その『薬を使う』ということは、プロスタグラの作用を抑えるということ。
つまり病気は治る機会を失うということです。
最近の医療で目に余るのは炎症が悪いものと捉える傾向が強く、
なんでもかんでも炎症を止める薬を出しています。
痛みや熱は回復反応であることを理解することが重要で、
安易に薬を飲むこと・湿布をもらうことはよく考えなければいけません。
強いストレスを感じた時にも顆粒球は増殖します。
元々攻撃性の高い仕事人(=顆粒球)が増えることで敵味方の見境なく攻撃を仕掛け、
その結果、自分の体を傷つけ様々な病気を引き起こす危険性があります。
では、顆粒球が増えすぎるとどうなるのでしょう。
私たちの身体には至る所に常在菌というものが存在するのですが、
過剰な顆粒球はこれらを攻撃してしまいます。
例えば、
毛根の常在菌を攻撃すれば吹き出物。
消化管の粘膜に住んでいる常在菌を攻撃したなら便秘。
※だから、便秘と吹き出物は同時に出ることが多いですね。
匂いの強いおりものが出ている時も顆粒球が過剰になっている証。
歯が黄色く着色する、歯が細くなって抜けそうになるのも同じ理由です。
歯槽膿漏・歯周病・食道炎・胃潰瘍・クローン病・潰瘍性大腸炎・子宮内膜症・卵巣潰瘍・リウマチ・癌などの炎症性の病気もこの働きが大きく関係しています。
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